大岡裁き
ツイッターのツールのひとつ、ぷらいべったーにアップしていた、2015年9月終わり頃に書いた記事です。
主にツイッターで盗用に言及していたユーザー、アンチアカウントさんおよび現ユーザーの方について、私が見てきた姿を書いております。
私自身が刀剣乱舞を始めて、やめるに至った経緯もこちらが詳しいです。
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私は刀剣乱舞については二次は興味なかったし、検索しても地雷しかないのは分かっていたので(無駄に取った年の功)その辺のダメージはなかったのです。
公式垢や歴史系を主にフォローしていたのでTLも平和なものでした。
はじめたきっかけは、元々歴史が好きだった事や刀剣に興味があった事、日本の伝統的な良いものに日の目が当たる、とても良いコンセプトのゲームだと思ったからでした。
ただ自分がたまに落書きをあげたり、それ関連のツイートが増えたので別に鍵垢をつくってそっちでやるようになりました(完全な一人遊び)。
しかし結果、盗用について知るのが遅れました。
全貌を知ったのは刀種変更の時です。
私はゲームの設定後付や公式による改編が地雷だったので、この時公式に愛想をつかしました。
そこでやっとどんな意見があるのかツイッターを検索して、注意喚起垢さんのツイートを見つけました。 そこにあった、刀剣乱舞ゲーム内の盗用の想像以上の悪質さに言葉を失い、これは提供されたサービスを利用してはいけないレベルだと思いました。
しかし、その期に及んでキャラに対する思いが邪魔をして、ゲームを止める事をためらいました。 特にひいきのキャラがいたわけでもない私でこれです、好きキャラを抱えていた方の苦悩は察するに余りあります。
私は結局公式への嫌悪と不信感が勝って利用停止しましたが(※余談ですが利用停止したらゲームデータも枠も消えると思ってた、DMMアカウントがある限りデータすら残ってるのをかなり後で知って愕然とした)キャラクター、特に沖田組の汚名を晴らすべくログインをやめて公式やユーザーへの訴えかけをしていた方々の愛情の深さに胸がつまる思いでした。
あのゲームのキャラクター達を堂々と愛そうとしていた方々が、同じキャラを好きな方から心無い言葉を投げつけられるのが、自分達の行為を否定されるのがどんなに辛かったか、どれほどの絶望だったか… 最初は公式でしたが、ユーザーへの疑問と不信感が芽生えたのはこの時が最初でした。
盗用問題から出発して、そもそもUIからパクリであった事、二次界隈のマナーの悪さ、公式も、ユーザーも、ここまで酷いとは思っていなかったのです。 そしてそれに関わる愚痴垢さん、アンチ垢さんの多さにもびっくりしました。
アンチ垢さんはゲーム未プレイの方も多かったですが、ツイートを拝見すると実際にご自分のフォロワーさんから受けられた被害でアンチになられた方が多く、その訴えは切実でした。
現ユーザーについては、私は最初はどっちかというと同情的でした。
自分は公式に愛想つかしたからやめられたけど(でも辛かったです、毎日の唯一の楽しみでしたから)キャラが好きな方はこれほど問題のあるゲームでも止められなくて辛いだろうな、と。
でも今となってはとてもそんな風には思えません。
「キャラが好きだから」とゲームをやめられない、むしろやめない方々は、本当に好きならせめてログインするのだけでも、ゲームプレイしてるアピール、二次アップする事だけでも止める事はできなかったのでしょうか。
完全にクリーンになった本丸で、堂々と好きなキャラを好きと言いたいが為にログインをやめた方々があまりにもかわいそうです。
その方たちは、公式からも裏切られ、同じものが好きなはずの現ユーザーにも踏みにじられているのです。
残った方の愛情が深かったのでしょうか、私は大岡裁きだと思いました。
愛情の深い方が断腸の思いで子を気遣って手を離すのです。
現ユーザーが大事に抱くその子は、もう死んでいるのではないでしょうか。
盗用の事実を微妙に隠しつつ、見た目だけを金儲けに使い、思い入れも愛情も感じられない後付の設定でキャラのアイデンティティまで打ち砕く公式と、自分たちが今楽しみたいからと、受けられたかもしれない浄化を受けられず、エログロやヘイトの餌食にするユーザーに虐待されて、私には刀剣乱舞のキャラクターたちはすでに魂を失って、血の涙を流しながら空虚な笑みを浮かべているように見えます。
私は彼らの背後にある刀の物語に惹かれていました。 高貴なものとさえ思っていました。
でも今はその魂を感じません。
私は現ユーザーの罪はとても重いと思っています。
公式を止める事ができたのは、ユーザーだけだったと思っています。
現ユーザーは自分たちが、今なお倫理的に問題のある盗用ゲー、刀剣乱舞をもてはやし続けて、残るものが何なのか、今からでも考えなければ、とりかえしのつかない事になってからでは遅すぎます。
時間なくてログインしてないから、飽きてやめたから、そんなユーザーも、一度あのゲームを通った人は皆等しく考えるべき問題だと私は思っています。
企業の不正を正せるのは、利益をもたらす消費者の声だという事を、私たちにはその権利も責任もある事を、認識しなければなりません。